研究紹介
学科を担当する教員の研究の一部を紹介します。
気候変動力学
私たちが生きる奇跡の惑星、地球の気候システムを地球スケールで探求する
宇宙から地球を眺めてみると、青い海、緑の大地、白い氷や雲のコントラストが美しい惑星であることに気づきます。本研究室では、気候変動の核心部である北極海を中心とし、現場での海洋海氷観測や衛星観測、地球流体力学や統計学を駆使し、私たちが生きる地球の気候形成と変動メカニズムを探求しています。自然に対する好奇心と観察力を大切にし、複雑なものを単純に理解できたときの実感(=科学の面白さ) を重視しています。
資源環境動態学
プランクトンを取り巻く物理過程を調べ、その生産メカニズムを解明
主に植物プランクトン及び動物プランクトンが生息する海洋の物理環境を二つの視点に立って研究しています。一つ目は、プランクトン個体レベルの物理環境(乱流・拡散等)がプランクトンの生態及びその分布に及ぼす影響についてです。二つ目は、乱流と海洋の諸現象(内部波や海流等)との関係についてです。さらに、魚類等の大型の生物の分布状態と物理環境との関係についても調べています。
鯨類学
ゴールは、鯨類研究を通じ、人類と地球環境の関係を探求すること
クジラやイルカなど鯨類は陸に起源を持つ水棲哺乳類、およそ5000 万年の時を経て地球上のあらゆる水域に広く適応してきました。鯨類学研究室では、様々なフィールドでの鯨類の生態・資源研究を通じ、人間と地球環境との関係がどの様にあるべきかの探求を目標にしています。基本方針はできる限り鯨類に接近し、間近に鯨類とその生息環境を体現しながら研究することです。
生物機能利用学
魚の健康状態をモニタリングできるバイオセンサの開発研究
私達は、生体の持つ優れた生化学的機能を利用して、魚の健康診断のための検査項目(ストレスの測定、産卵時期の予測、魚病の診断等)を、魚が自由に泳いでいる状態でモニタリングできるバイオセンサの開発を行っています。この研究は養殖場や水族館での魚の健康診断をはじめ、将来的には水質環境測定への応用や、回遊魚や海獣類の生態調査への利用に発展させたいと考えています。